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カナダ人と日本人との結婚手続について(詳細版)
カナダ人と日本人との結婚手続について
移民国家のカナダでは、多種多様な民族を受け入れる素地があるため、日本人の在留者・留学生も増えてきています。一方で、日本の独自文化や科学技術にリスペクトの気持ちを持つカナダ人も多いです。
また、90日以内の短期滞在であれば、お互いの国で査証(ビザ)が免除されますので、出入国も比較的気軽に行えます。
新型コロナウイルスによる感染拡大が起きる前、2019年の段階で、カナダ人の来日者数は、年間約37万5000人となっていました。アジア圏を除くと、アメリカ人・オーストラリア人・イギリス人に次ぐ多さです。日本に在留・永住しているカナダ人は、2018年の時点で約7万3500人で、国籍別では第5位です。
日本からも、2017年時点で、年間約30万人がカナダを訪れたとの統計が出ていますし、カナダ国内で在留・永住している日本人の人口も7万人を超えています。
このような交流の中で、カナダ人と日本人が運命の出会いをして、結婚にまで至る例も珍しいことではありません。
■カナダと日本の結婚制度の違い
カナダでの結婚可能年齢は、男女ともに16歳以上です。
一方で、日本では、男性18歳、女性16歳が結婚可能年齢と定められています。ただし、2022年4月から、男女ともに18歳以上で婚姻可能と改正されます。
日本では、離婚直後に生まれた子どもがいるとして、前の夫と現在の夫のどちらが父親なのかを確定させるため、女性のみに100日間の再婚禁止期間が設けられています。
その一方、カナダには離婚・死別後でも、女性の再婚禁止期間が設けられていません。一定期間の別居状態が離婚理由に定められていることから、それによって父親が特定できない状況を回避しようとしていると考えられます。よって、離婚や死別後も、女性はタイミングの制約なく、すぐにでも再婚できるようになります。
カナダでは「コモンロー」と呼ばれる事実婚のしくみも整備されています。入籍しなくても、結婚している場合に相当する権利や責任が発生します。
その一方、カナダでは2005年から、すべての州で同性婚が制度化されています。日本人もカナダに在留すれば、制度の対象に入り、同性の2人でも法律婚が可能となります。
次に、日本人とカナダ人が国際結婚を行うとき、法的に求められる手続きについて解説していきます。
これは、日本で先に手続きを行うか、それともカナダで先に手続きを行うかで、全体の流れが異なります。
■先に日本で結婚手続きを進める場合【日本先行方式】
日本の役所・役場に婚姻届を提出する前に、まず、カナダ人が、在日カナダ大使館で婚姻要件宣誓書を取得する手続きを行います。
いわゆる独身証明書ですが、カナダにおいては、「今は結婚していないし、これから結婚する条件は整っている」ことを、自分自身で宣誓する形式(Affidavit)です。
大使館に事前に予約をとり、当日はパスポートを持参してください。
婚姻要件宣誓書の署名は、大使館職員の面前で行わなければなりません。
そのほかの欄は前もって記入できますが、署名だけはしないように気をつけましょう。
そして、日本の市区役所・町村役場へ2人で出向いて、婚姻届を提出します。
婚姻要件宣誓書と、その日本語訳文の他に、必要となる書類は次の通りです。
【カナダ人が用意する書類】
・出生証明書
・パスポート
【日本人が用意する書類】
・戸籍謄本(本籍地の役所に届け出る場合は不要です)
・本人確認書類(パスポートや運転免許証など、顔写真付きのもの)
■先にカナダで結婚手続きを進める場合【カナダ先行方式】
カナダでは、短期滞在の外国人でも国内で結婚することが許されています。
ただし、州ごとに具体的な結婚手続きの制度が異なる場合があります。
最も人口の多いオンタリオ州では、まず、役所で「結婚許可証(マリッジ・ライセンス)」を取得しなければなりません。
アメリカやイギリスの制度に近いです。
日本人は、マリッジ・ライセンス申請書に記入して署名し、パスポートなどの身分証明書を提示すれば、その人のうちにマリッジ・ライセンスが発行されます。
次に、結婚式を行います。証人2名と参列者の前で誓いを述べ、
市役所で行う「民事婚」、教会の牧師や神父の面前で行う「宗教婚」、どちらでも構いません。
その後、申請によって結婚証明書が発行されます。
最後に、在カナダ日本大使館か、日本の役所・役場に、事後報告的な届出を行えば終了です。
必要書類は次の通りです。
・結婚証明書とその日本語訳文
・日本人の戸籍謄本
・日本人のパスポートなど顔写真付き身分証明書
・カナダ人の出生証明書
・カナダ人のパスポート
■配偶者ビザが発行されるかどうかは別の問題
ただ、カナダ人との結婚が正式に成立したとても、そのカナダ人に日本の在留資格である「配偶者ビザ」が発行されるかどうかは、また別の話ですので、ご注意ください。
配偶者ビザの申請のために、結婚とは異なる独自の手続きもありますし、偽装結婚でないことを示すために多数の証拠を提出しなければならない難しさもあります。詳しくは弊所にお問い合わせください。