配偶者ビザの審査期間が長くなる理由とは?短縮方法も解説!

日本人または永住者と結婚した外国人は多くの場合、配偶者ビザを申請します。
配偶者ビザの審査に際しては標準処理期間が設定されていますが、実際の審査期間は結婚の経緯や夫婦の経歴、経済状況、国籍などによって異なります。
審査期間を左右する要素は、それだけではありません。申請先の地方出入国在留管理局(入管)や申請時期などによっても、審査期間は変わります。
こうした実情を踏まえ、本記事では、配偶者ビザの審査期間の最新データのほかに、配偶者ビザの審査期間に影響を与える要因について解説します。配偶者ビザの審査が長期化する要因や、配偶者ビザの審査期間を短くする方法についても解説するため、ぜひ参考にしてください。
配偶者ビザの申請から入国までの流れ
海外に住む外国人配偶者が配偶者ビザを取得する場合は、次のような手続きを進めていきます。
- 必要書類を準備する
外国人配偶者と日本国内に居住する日本人配偶者は協力して必要書類を取り寄せます。その際、並行して申請書を作成することも重要です。
- 最寄りの入管で申請する
必要書類を集めた後、日本人配偶者は管轄の入管へ在留資格認定証明書の交付を申請します。
- 入管で審査を受ける
申請が受理されると、入管で審査が始まります。審査では、入管の審査官の求めに応じて状況を説明したり、追加書類を提出したりする必要があります。
- 海外現地の日本大使館で査証(ビザ)発給を申請する
申請が許可された場合、日本人配偶者が海外に住む外国人配偶者に在留資格認定証明書を送ります。
同証明書を受け取った外国人配偶者は、管轄の日本大使館で同証明書を提示して査証(ビザ)発給を申請しましょう。
- ビザ発給から3カ月以内に入国する
外国人配偶者はビザ発給を受けた後、発給の翌日から3カ月以内に日本に入国します。
配偶者ビザの審査期間の最新データ
出入国在留管理庁が公表している最新データ(2025年7月)によれば、配偶者ビザの審査期間(在留審査処理期間)は、次のとおりです。
| 在留資格認定証明書交付 | 在留期間更新 | 在留資格変更 | |
| 日本の配偶者等 | 78.1 | 46.2 | 54.0 |
出典:出入国在留管理庁「在留審査処理期間(日数) 令和7年7月分」
在留期間更新許可申請と在留資格許可申請の場合、処分日は申請者が申請先の入管に来庁した許可の告知時となるため、実際の審査自体はもっと短い可能性があるとのことです。
他方で、出入国在留管理庁が公表している配偶者ビザの審査期間は申請を受けてから許可に至るまでの期間であり、不許可処分や申請取り下げなどは含まれません。そのため、不許可処分や申請取り下げなどを含めると、審査期間はもっと長い可能性があります。
配偶者ビザの標準処理期間
配偶者ビザの標準処理期間は、ほかのビザと変わりません。
たとえば、配偶者ビザの在留資格認定証明書交付にかかる標準処理期間はほかのビザと同様、1カ月〜3カ月となっています。
なお、標準処理期間は、申請が行政庁の事務所に到達してから処分されるまでに通常要すべき標準的な目安となる期間です。つまり、あくまでも目安に過ぎません。したがって、配偶者ビザを申請した際に実際の審査期間が標準処理期間よりも長くなるケースは頻繁に発生します。
配偶者ビザの審査期間に影響を与える要因
配偶者ビザの審査期間に影響を与える要因には、次の3つがあります。
- 申請書類の充実度や完成度
- 入管の繁忙期の影響
- 入念な審査が必要なケース
これらの要因が増えれば増えるほど、配偶者ビザの審査期間が長期化します。ぜひ参考にしてください。
申請書類の充実度や完成度
申請書類の充実度や完成度は、配偶者ビザの審査期間に大きな影響を与えます。書類に不備や記入ミスがある場合は、追加資料の提出を求められ、審査期間が長期化する可能性があるためです。
提出する申請書類のうち、経済能力を証明する資料や、日本人の配偶者との婚姻関係を証明する資料については、特に厳しくチェックされます。したがって、これらの書類を準備する際は、慎重を期しましょう。
入管の繁忙期の影響
入管の繁忙期は、配偶者ビザの審査期間に大きな影響を与える可能性があります。
たとえば、多くの在留資格者の有効期限が集中する年度末(3〜4月)は申請が増えるため、審査期間が長期化する可能性があるでしょう。
一方、申請が少ない時期(5月、9〜11月)は入管側の職員のリソースに余裕が出るため、許可申請が早く処理される可能性があります。
入念な審査が必要なケース
配偶者ビザの審査期間に影響を与える要因には、入念な審査が必要なケースがあります。
たとえば、年齢差が大きい、結婚回数が多いといった場合は、事実であったとしても、婚姻の真正性が疑われかないため、入管による入念な審査は必至です。入管側が慎重に審査するようになると、婚姻の実態の証明を目的とした写真や資料の追加提出が発生するため、結果として審査期間が長期化することになります。
配偶者ビザの審査が長期化する要因
配偶者ビザの審査が長期化する要因には、次の3つがあります。
- 申請書類にミスや不備がある
- 結婚の実態に疑義がある
- 追加資料の提出を求められる
いずれも審査の長期化を招く致命的な要因です。逆にいえば、これらの要因を把握しておけば、審査の長期化を回避できる可能性があるため、ぜひ参考にしてください。
申請書類にミスや不備がある
申請書類にミスや不備があると、入管から追加資料の提出を求められるため、入管審査が長期化します。
入管審査の長期化を招く申請書類のミスには、氏名のスペルミスや生年月日などの記入ミスが挙げられます。
また、シンプルな署名漏れや、戸籍謄本・住民票・課税証明書といった必要書類の不足も、審査の長期化につながる重大なミスです。
発生しやすい申請書類のミスや不備は、これだけではありません。戸籍謄本や住民票、住民税の課税証明書といった公的書類の有効期限切れも、よくある申請書類のミスや不備とされています。
結婚の実態に疑義がある
結婚の実態に疑義があると、入管審査が長期化します。偽装結婚による違法なビザ取得の可能性が疑われ、追加の確認が行われるためです。
結婚の実態が疑われやすいケースには、年齢差が極端に大きい(15歳以上)ことが挙げられます。日本社会では、年の差婚は全体的に見て多くないためです。
交際期間が極端に短い場合も、結婚の実態が本当にあるかと疑われかねません。たとえば、出会ってから交際期間をほとんど設けずに結婚を決める交際0日婚は非常に珍しいため、偽装結婚だと疑われやすくなります。
このほか、申請者が日本語を話せないうえに、配偶者も申請者の母国語や第三言語で話せない場合や、再婚で配偶者ビザを取得する場合も、結婚の実態が厳密に審査されます。
追加資料の提出を求められる
自明のことながら、追加資料の提出が求められる場合は、入管審査が長期化します。
追加資料が求められるケースには、申請時の提出書類で夫婦関係の実態が確認できない場合があります。夫婦の経済基盤が不明確な場合も、追加資料の提出を求められやすいとされます。
配偶者ビザの審査期間を短くする方法
配偶者ビザの審査期間を短くする方法には、次の4つがあります。
- 書類の不備をなくす
- 提出書類が外国語の場合は日本語訳をつける
- 証拠書類の充実により結婚の信憑性を強化する
- 理由書を作成する
これらの方法を実践すれば、配偶者ビザの審査期間が短くなる可能性があります。ぜひ参考にしてください。
書類の不備をなくす
配偶者ビザの審査期間を短くするためには、書類の不備をなくすことが重要です。
書類の不備をなくすうえでは、任意の書類のチェックリストを作成するとよいでしょう。作成したチェックリストを活用すれば、必要書類の添付漏れを防げます。
基本情報の誤記や申請情報と過去情報との齟齬を防ぐためには、行政書士をはじめとした在留資格の専門家に書類作成を依頼することも有効です。専門家は慎重に書類を作成するため、書類の正確性が担保されやすくなるでしょう。
提出書類が外国語の場合は日本語訳をつける
配偶者ビザの審査期間を短くするためには、提出書類に日本語訳をつけましょう。入管の審査官は基本的に日本人であり、外国語の翻訳を不得手にしているためです。
外国語のみの書類を提出した後、提出先の入管がその外国語に対応できない場合、入管は当該外国語に対応できる他地域の入管の協力を仰がなければなりません。すると、書類を確認する手間が増え、結果として審査期間が長くなってしまうでしょう。
提出書類の日本語訳は、申請者だけでなく、行政書士やプロの翻訳家がしても問題ありません。翻訳してもらった場合は、翻訳した書類に翻訳者名と日付、住所などを記載してください。
証拠書類の充実により結婚の信憑性を強化する
配偶者ビザの審査期間を短くするためには、証拠書類の充実により結婚の信憑性を強化しましょう。
結婚の信憑性の強化につながる証拠書類には、夫婦の写真やLINE・メールの履歴があります。同居を証明する賃貸借契約書や、日本人の配偶者の家族との交流を示すSNSの投稿も、証拠書類として有効です。
理由書を作成する
配偶者ビザの審査期間を短くするためには、配偶者のビザが必要な理由を説明した理由書の作成も有効です。
理由書には、出会いから結婚に至るまでの流れ、今後の生活プランなどを記載します。記載内容のうち、出会いから結婚に至るまでの流れについては、入管の審査官にも伝わるよう、時系列で記載するとよいでしょう。
配偶者ビザの審査でよくある質問
ここからは、配偶者ビザの審査でよくある質問とその回答について解説します。
Q.審査の進捗状況を教えてもらえますか?
基本的に配偶者ビザの審査の進捗状況は、原則として教えてもらえません。窓口で進捗状況を尋ねても、「現在審査中です」という返答以外に答えてもらえないでしょう。
入管審査がいつ完了するのかのめどについても、教えてもらえません。
Q.資料提出通知書はいつ届きますか?
入管審査の審査中に審査官から追加資料を求めるお知らせである資料提出通知書が届くタイミングは、申請先の入管の混雑状況や案件によって異なります。
実際、申請直後に通知が届く案件がある一方で、審査の最終段階で通知が届く案件もあります。いずれにせよ、通知書が届いたら、求められている内容に対して適切かつ迅速に対応することが大切です。
入管に求められている内容に適切に対応できない場合は、逆に審査期間が長期化したり、申請不許可を招いたりする可能性があるため、十分に注意しましょう。
Q.すでに申請しており、標準処理期間よりも時間がかかっている場合はどうすれば良いでしょうか?
一度申請を出すと、審査結果が出るまで待つしかありません。
そのため、審査期間を短くするためには、提出書類の不備や添付漏れをなくしたり、申請時に有効な証拠書類を提出したりすることが重要だといえます。
まとめ
配偶者ビザの審査期間は、経歴や経済状況、国籍といった申請者側の要因だけでなく、入管の混雑状況によっても変動します。
このように審査期間はさまざまな要素によって変動しますが、いずれの場合でも必要書類をしっかり確認したうえで、書類の不備なく申請することが大切です。
不安があれば、必要に応じて行政書士をはじめとした在留資格の専門家に相談し、適切なサポートを受けるとよいでしょう。
記事の監修者

Eight Links 行政書士事務所 所長
蜂須賀 昭仁
2016年9月〜
VISA専門行政書士事務所
「Eight Links 行政書士事務所」を開業
専門分野 外国人在留資格申請、帰化許可申請
外国人の在留資格申請を専門分野とし
年間500件以上の相談に対応
講師実績
広島県行政書士会国際業務協議会 担当講師
中華人民共和国遼寧省鉄嶺市(外国人会社設立・経営管理)についての講師
運営HP
広島外国人ビザ相談センター
https://hiroshima-visa.link/
広島国際結婚&配偶者ビザ申請代行センター
https://eightlinks.link/marriage/
広島永住ビザ申請代行センター
https://hiroshima-visa.link/permanent/
広島外国人雇用&就労ビザ申請代行センター
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広島外国人会社設立&経営管理ビザ申請代行センター
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広島帰化申請代行センター
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Eight Links 行政書士事務所 所長
蜂須賀 昭仁
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