広島県で外国人が会社を設立するには?経営・管理ビザの取得条件と注意点を専門家が解説

広島県で「自分の会社を作り、日本で事業をしたい」と考える外国人は年々増えています。
しかし、会社を設立すれば自動的に経営・管理ビザが取れるわけではありません。
日本にすでに住んでいる外国人と、現在は海外にいる外国人では、会社設立の方法も、経営・管理ビザの進め方も大きく違います。さらに、2025年には事業規模や資本金などの基準も厳格化され、以前より慎重な準備が必要になりました。
この記事では、広島県で会社設立と経営・管理ビザ取得を目指す外国人や、そのサポートをする日本人パートナーの方に向けて、基本的な要件と注意点を整理します。会社の作り方を間違えると、ビザが永遠に取れないケースもあるため、事前に押さえておきたいポイントを、できるだけやさしい言葉で解説します。
外国人の会社設立と経営・管理ビザの基本を整理しよう
まずは「経営・管理ビザとは何か」「どんなケースで必要になるのか」を整理します。
広島県で法人を設立する外国人にとって、この在留資格は事業を継続するための土台となります。
経営・管理ビザ(在留資格「経営・管理」)は、日本で会社を経営したり、その会社の管理業務に従事したりする外国人のための在留資格です。単に「会社のオーナーだから」ではなく、「事業として成り立つ会社を、日本で継続的に運営しているかどうか」が審査されます。
このビザが必要になるのは、例えば次のような場合です。
- 外国人自身が会社の代表取締役となり、事業を経営する場合
- 外国親会社の日本子会社・支店の責任者として、日本で管理業務を行う場合
一方、「永住者」「日本人の配偶者等」「定住者」など、いわゆる身分系の在留資格を持つ外国人は、経営・管理ビザでなくても会社経営を行うことができます。
重要なのは、「会社を作る方法」と「ビザの取り方」が密接に結びついている点です。
事務所を自宅にしてしまったり、資本金や事業計画が実態に合っていなかったりすると、その後どれだけ説明しても経営・管理ビザが許可されないケースがあります。
また、2025年の改正により、一定のケースでは事業規模や経営者の経歴に関する要件が厳しくなっています。例えば、投下資本の額や常勤職員の雇用、日本語能力などが新たに基準として明確化されつつあります。
広島県で会社を作る場合も、会社法上の手続きは全国共通ですが、ビザ審査は広島出入国在留管理局が担当します。所在地は広島市中区上八丁堀の法務総合庁舎内にあり、中国地方5県を管轄しています。
このように、会社設立と在留資格は切り離せないテーマです。次のセクションからは、日本にすでに住んでいる外国人と、海外在住の外国人で手続きがどう違うのかを見ていきます。
日本に住んでいる外国人が広島県で会社を設立する場合の流れ
すでに日本に中長期在留資格を持ち、広島県に住んでいる外国人は、印鑑登録や銀行口座の開設が可能です。
この場合、会社設立手続きの多くを自分名義で進めることができます。
日本に住んでいる外国人は、在留カードを持っているため、市区町村で住民登録を行い、住民票や印鑑登録証明書を取得できます。これにより、株式会社や合同会社の設立手続きも、日本人とほぼ同じ流れで進めることが可能です。
会社設立の基本的なステップは、次の3つです。
- 定款の作成・認証(株式会社の場合、公証役場で認証)
- 資本金の振込(発起人名義の銀行口座)
- 法務局での設立登記
このとき、将来的に経営・管理ビザを申請・変更する予定がある場合、次の点に特に注意が必要です。
- 事業内容(目的)の書き方
経営・管理ビザでは、経営者が自ら現場作業を行うことは認められません。
例えばマッサージ店を経営する場合、ビザ上は「経営・管理」であり、マッサージ施術そのものは日本人スタッフなどが行う形を想定します。 - 事務所(オフィス・店舗)の確保
自宅の賃貸アパートをそのまま会社住所にしても、事務所要件を満たさないケースがほとんどです。
事務所は、事業の実体があることを示すスペースとして、独立性や継続性が求められます。 - 資本金と事業規模の設計
従来の基準では「資本金500万円以上」または「常勤職員2名以上」のいずれかを満たすことが事業規模の目安とされてきましたが、改正により、より高い投下資本や雇用、経営者の経歴などが重視される方向にあります。
これらをきちんと設計せずに会社だけ先に作ってしまうと、あとから経営・管理ビザに変更しようとしても、事務所や事業規模が条件に合わず、在留資格の取得が非常に難しくなるおそれがあります。
広島県で会社設立を検討している場合は、「登記ができるか」だけではなく、「ビザ審査の観点からも問題がないか」を事前にチェックしておくことが重要です。
海外在住の外国人が日本で会社設立・経営・管理ビザ取得を目指す場合
現在は海外に住んでいるが、日本で会社を作り、広島県を拠点に事業をしたいという相談も増えています。
この場合、日本在住者とは会社設立のプロセスが大きく異なります。
海外在住の外国人は、日本に住民登録がないため、印鑑登録証明書や日本の銀行口座を自分名義で用意することができません。会社設立のプロセスでは、定款の発起人や資本金の払込口座の名義などに、日本在住者の協力が必要になるケースが多くあります。
近年は、「4か月の経営・管理ビザ」で一度来日し、その間に住民登録・銀行口座開設・会社設立を進めるスキームも用意されています。この4か月の在留中に、会社設立や事務所契約、各種許認可の取得を終え、次の在留期間への更新・変更を目指すのが一般的な流れです。
ただし、4か月ビザで来日した後の在留資格変更時には、新しい基準(資本金・常勤職員・事業計画・日本語能力など)への適合が求められます。改正内容を知らずに準備を進めると、せっかく会社を設立しても更新が認められないというリスクがあります。
海外在住者が日本で会社を設立する場合の典型的な選択肢を、簡単に整理すると次のようになります。
| パターン | 特徴 | 主な注意点 |
|---|---|---|
| 日本在住の協力者を代表にして設立 | 友人・親族・パートナー名義で設立 | 後で代表交代する設計が必要 |
| 4か月の経営・管理で来日して設立 | 本人名義で銀行口座や登記が可能 | 在留期間内に準備を完了する必要 |
| 既存日本法人に参画 | 既存会社の役員として参入 | 会社側の事業実績が重視される |
どの方法を選ぶ場合でも、ビザの要件を満たす事務所・資本・事業計画をどう用意するかが鍵となります。広島県での起業を考えている方は、単に「会社を作る」だけでなく、「ビザが通る形で事業の実体を作る」という視点を持つことが大切です。
事務所・資本金・常勤職員など経営・管理ビザの事業規模要件
経営・管理ビザでは、「本当に事業として成り立つかどうか」を判断するために、事務所や事業規模に関する要件が設けられています。2025年の改正動向も踏まえ、ポイントを整理します。
経営・管理ビザの事業規模要件は、「事務所」と「事業規模(資本金・常勤職員)」の2つが大きな柱です。
まず、事務所については、次のような点が重視されます。
- 事業専用スペースとしての独立性があること
- 事業内容に見合った広さ・設備があること
- 契約書や写真などで、実体が確認できること
コワーキングスペースやバーチャルオフィスなどは、利用条件や運営形態によっては要件を満たさない場合があります。店舗型ビジネスでは、厨房設備や客席など、業態に合った設備が整っているかも確認されます。
次に事業規模ですが、従来は次のいずれかを満たせばよいとされてきました。
- 経営者以外に、日本に住む2人以上の常勤職員を雇用すること
- 資本金または出資総額が500万円以上あること
しかし、2025年の改正により、一定のケースで次のような厳格化が進んでいます。
- 資本金基準が3,000万円以上へ引き上げられる
- 常勤職員1名以上の雇用が必須となる
- 経営者に3年以上の経営経験か、関連分野の修士以上の学位が求められる など
改正の具体的な適用範囲や運用は、出入国在留管理庁の情報を必ず確認する必要がありますが、「小規模資本だけで形式的に会社を作る」ことがより難しくなっている方向性は明らかです。
広島県で飲食店や物販、ITサービスなどのビジネスを考えている場合、単に「最低ラインをギリギリ満たす」設計ではなく、事業内容に見合った投資額・人員体制を検討することが、ビザ審査のうえでも重要になっています。
事業計画書と専門家サポートの重要性(広島県での実務)
経営・管理ビザの申請では、事業計画書が「この事業は継続性があるか」を説明する中心的な資料になります。
数字や市場分析を含めて、説得力のある内容にすることが求められます。
出入国在留管理庁の案内でも、在留資格「経営・管理」の申請書類として、事業内容や収支計画を示す資料の提出が求められています。
特に、近年の運用では、次のような点が事業計画書で重視されます。
- 継続的な収益が見込めるか(単年度で終わらないか)
- 市場調査に基づいた売上・利益の見込みか
- 広告宣伝や営業方法が現実的か
- 人件費や家賃など固定費をカバーできる計画か
単に「夢を書いた」計画書ではなく、第三者が見ても「この事業なら成り立ちそうだ」と思えるだけの根拠が必要です。たとえば広島県をターゲットとする飲食店であれば、商圏人口や競合店の状況、観光客の動向なども参考にすると説得力が増します。
また、事業計画書はビザ審査だけでなく、会社設立後の実務にも役立ちます。売上目標やコストの見込みを数字で落とし込んでおくことで、開業後の資金繰りや採用計画の指針にもなります。
とはいえ、外国人が日本語でこれらを一からまとめるのは簡単ではありません。
広島県内でも、経営・管理ビザに詳しい行政書士が、会社設立の前段階から事業計画書の作成支援を行っている例があります。
「会社を作ってから相談する」のではなく、「会社を作る前からビザの専門家に相談する」ことが、最終的には時間とコストの節約につながります。
まとめ
経営・管理ビザは、日本で会社を設立し事業を行う外国人にとって、非常に重要な在留資格です。
しかし、日本在住か海外在住かによって会社設立の方法が異なり、事務所要件や事業規模、資本金、常勤職員、日本語能力、経営者の経歴など、多くのポイントを同時に満たす必要があります。2025年の改正により、形式的な会社では許可が得にくくなり、事業の実体や継続性がより厳しく問われるようになりました。
広島県で起業を考える外国人にとっては、会社設立とビザ申請を別々に考えるのではなく、「ビザの要件を満たす会社の作り方」を最初から設計することが重要です。事務所選びや資本金の額、事業計画書の内容を一つひとつ慎重に検討することで、不許可リスクを大きく減らすことができます。
当事務所では、広島県での会社設立前の相談から、事業計画書作成、経営・管理ビザの申請サポートまで一貫して対応しています。これから日本で事業を始めたい外国人の方、日本人パートナーとして支えたい方は、会社設立の前段階からお気軽にご相談ください。あなたのビジネスプランに合わせて、最適な進め方をご提案いたします。
記事の監修者

Eight Links 行政書士事務所 所長
蜂須賀 昭仁
2016年9月〜
VISA専門行政書士事務所
「Eight Links 行政書士事務所」を開業
専門分野 外国人在留資格申請、帰化許可申請
外国人の在留資格申請を専門分野とし
年間500件以上の相談に対応
講師実績
広島県行政書士会国際業務協議会 担当講師
中華人民共和国遼寧省鉄嶺市(外国人会社設立・経営管理)についての講師
運営HP
広島外国人ビザ相談センター
https://hiroshima-visa.link/
広島国際結婚&配偶者ビザ申請代行センター
https://eightlinks.link/marriage/
広島永住ビザ申請代行センター
https://hiroshima-visa.link/permanent/
広島外国人雇用&就労ビザ申請代行センター
https://eightlinks.link/work/
広島外国人会社設立&経営管理ビザ申請代行センター
https://hiroshima-visa.link/businessmanagement/
広島帰化申請代行センター
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記事の監修者

Eight Links 行政書士事務所 所長
蜂須賀 昭仁
2016年9月〜
VISA専門行政書士事務所 「Eight Links 行政書士事務所」を開業
専門分野 外国人在留資格申請、帰化許可申請
外国人の在留資格申請を専門分野とし年間500件以上の相談に対応
講師実績
広島県行政書士会国際業務協議会 担当講師
中華人民共和国遼寧省鉄嶺市(外国人会社設立・経営管理)についての講師
運営HP
広島外国人ビザ相談センター https://hiroshima-visa.link/
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