「技術・人文知識・国際業務」ビザを更新する方法とは?必要書類や注意点も解説!

「技術・人文知識・国際業務」ビザを持つ方が日本で働き続けるには、在留期間が満了する前に更新手続きを済ませる必要があります。

しかし、2024年末時点で41万8,706人いる「技術・人文知識・国際業務」ビザは初回申請者が多く、更新の方法や時期について疑問に思う方も少なくありません。

そこで、本記事では、「技術・人文知識・国際業務」ビザを更新する方法のほか、必要書類について解説します。転職時・職務変更時に求められる追加書類や、更新する際の注意点についても解説するため、ぜひ参考にしてください。

「技術・人文知識・国際業務」ビザとは?

「技術・人文知識・国際業務」ビザは、エンジニアや知識領域の専門家に対して与えられる在留資格です。いわゆる、ホワイトカラーと呼ばれる仕事に従事するための就労ビザであり、外国人が持つ専門知識や固有の技術を、日本国内の企業で活用してもらうことを目的としています。

ここからは、まず「技術・人文知識・国際業務」ビザの業務内容や在留可能期間について解説します。

業務内容とは?

「技術・人文知識・国際業務」ビザの在留資格者が従事できるのは、外国人がこれまでに習得した知識や仕事を通じて蓄積してきた経験、母国の文化や言語に関する知識と関わりのある業務です。

出入国在留管理庁は、従事できる業務(活動)について、次のように定義しています。

本邦の公私の機関との契約に基づいて行う理学、工学その他の自然科学の分野若しくは法律学、経済学、社会学その他の人文科学の分野に属する技術若しくは知識を要する業務又は外国の文化に基盤を有する思考若しくは感受性を必要とする業務に従事する活動

出典:出入国在留管理庁「在留資格「技術・人文知識・国際業務」

出入国在留管理庁の定義を読み解くと、「技術・人文知識・国際業務」ビザの業務は、自然科学(技術)の分野と人文知識の分野、国際業務の3つに分かれるといえます。各業務分野ごとに就ける職種は次のとおりです。

技術機械工学等の技術者やシステムエンジニア、プログラマー、情報セキュリティの技術者など
人文知識企業、営業、経理、人事、法務、総務、コンサルティング、広報、マーケティング、商品開発など
国際業務翻訳、通訳、語学指導、デザイナー、貿易、私企業の語学教師など

出典:出入国在留管理庁「在留資格「技術・人文知識・国際業務」」などをもとに作成

在留可能期間

「技術・人文知識・国際業務」ビザの在留可能期間は、短い順に3カ月、1年、3年、5年です。

在留可能期間はさまざまですが、初回申請では、ほかの在留資格と同様に、1年間の在留可能期間が認められる場合がほとんどです。その後、更新申請が認められる度に、在留可能期間が長くなります。

なお、「技術・人文知識・国際業務」ビザでは、特に回数制限はありません。そのため、更新回数を重ねて、日本に長く滞在することも可能です。

「技術・人文知識・国際業務」ビザの更新申請の基本情報

ここからは、「技術・人文知識・国際業務」ビザの更新申請の基本情報について、解説します。

更新するタイミングはいつ?

「技術・人文知識・国際業務」ビザを更新するタイミングは、有効期限が切れる3カ月前から有効期限が切れる当日までです。

この期間内に更新申請すると、通常は2週間〜最長1カ月で申請が許可されます。しかし、更新申請は必ず許可されるとは限らないため、早めの更新申請が推奨されます。

なお、更新申請後、申請許可が通知される前に有効期限が切れても、在留期限から2カ月間であれば、不法滞在にならず、合法的な在留が認められます。

更新申請できる人

ほかの在留資格と同じように、「技術・人文知識・国際業務」ビザの更新申請は、申請人だけでなく、代理人や取次者も行えます。

ここからは、代理人と取次者の定義について解説します。

代理人

法定代理人に該当する方は、次のとおりです。

親権者:申請者が18歳未満の場合、本人に代わって身分上・財産上の監督保護・教育を内容とする権利義務を有する方 未成年後見人:申請者が18歳未満の場合で、親権者がいないとき、または、親権者が管理権(財産に関する権限)を有しないときに後見となる方 成年後見人:申請者が成年被後見人の場合で、本人に代わって法律行為を行う方、または本人による法律行為を補助する方

出典:出入国在留管理庁「法定代理人について

取次者

取次者に該当する方は、次のとおりです。

地方出入国在留管理局長から申請等取次者としての承認を受けている次の者で、申請人から依頼を受けたもの 申請人が経営している機関または雇用されている機関の職員 申請人が研修または教育を受けている機関の職員 外国人が行う技能、技術または知識を修得する活動の監理を行う団体 外国人の円滑な受入れを図ることを目的とする公益法人の職員 地方出入国在留管理局長に届け出た弁護士または行政書士で、申請人から依頼を受けたもの 申請人本人が16歳未満の場合または疾病その他の事由により自ら出頭することができない場合には、その親族または同居者もしくはこれに準ずる者で地方出入国在留管理局長が適当と認めるもの

出典:出入国在留管理庁「在留資格取得許可申請

更新申請の流れ

更新申請の流れは、次のとおりです。

  1. 必要書類を準備する
  2. 入管窓口へ申請書類一式を提出する
  3. 入管での審査を受ける
  4. 更新許可の通知書を受領した後は、地方出入国在留局で新しい在留カードを受け取る

出入国在留管理庁によれば、「技術・人文知識・国際業務」ビザ更新の在留審査処理期間(2025年7月分)は、40.5日でした。つまり、同ビザの更新審査が終わるまでに通常1カ月程度かかります。

ただし、更新審査で提出書類に不備や漏れがあると、追加資料の提出が求められ、審査が長引く場合があります。

「技術・人文知識・国際業務」ビザの更新申請に必要な書類

ここからは、「技術・人文知識・国際業務」ビザの更新申請に必要な書類について解説します。

共通の必要書類

カテゴリーに関係なく。提出が必要な書類は次のとおりです。

在留期間更新許可申請書 証明写真 *16歳未満の方は不要 パスポート・在留カード 申請人の派遣先での活動内容を明らかにする資料(労働条件通知書等) *申請人が被派遣者の場合) 収入印紙

出典:出入国在留管理庁「在留資格「技術・人文知識・国際業務」

カテゴリー別の必要書類

ここからは、カテゴリー別に提出が必要な書類について解説します。

ご自身の在籍する企業がどのカテゴリーに該当するかは、出入国在留管理庁のウェブページ「在留資格「技術・人文知識・国際業務」」よりご確認ください。

カテゴリー1

上場企業や地方自治体など、在籍企業がカテゴリー1の場合に提出が必要な書類は、次のとおりです。

四季報の写しまたは日本の証券取引所に上場していることを証明する文書(写し) 主務官庁から設立の許可を受けたことを証明する文書(写し) 高度専門職省令第1条第1項各号の表の特別加算の項の中欄イまたはロの対象企業(イノベーション創出企業)であることを証明する文書(たとえば、補助金交付決定通知書の写し) 上記「一定の条件を満たす企業等」であることを証明する文書(たとえば、認定証等の写し)

出典:出入国在留管理庁「在留資格「技術・人文知識・国際業務」

カテゴリー2

給与所得の源泉徴収合計表の源泉徴収額が1,000万円以上ある団体・個人など、在籍企業がカテゴリー2の場合に提出が必要な書類は、次のとおりです。

前年分の職員の給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表(写し) 在留申請オンラインシステムにかかる利用申出の承認を受けていることを証明する文書(利用申出にかかる承認のお知らせメール等)

出典:出入国在留管理庁「在留資格「技術・人文知識・国際業務」

カテゴリー3

在籍企業がカテゴリー3の場合に提出が必要な書類は、次のとおりです。

前年分の職員の給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表(写し) 住民税の課税(または非課税)証明書および納税証明書(1年間の総所得および納税状況が記載されたもの) 申請人の活動の内容等を明らかにする次のいずれかの資料 労働契約を締結する場合:労働基準法第15条第1項および同法施行規則第5条に基づき、労働者に交付される労働条件を明示する文書 日本法人である会社の役員に就任する場合:役員報酬を定める定款の写しまたは役員報酬を決議した株主総会の議事録(報酬委員会が設置されている会社にあっては同委員会の議事録)の写し 外国法人内の日本支店に転勤する場合および会社以外の団体の役員に就任する場合:地位(担当業務)、期間および支払われる報酬額を明らかにする所属団体の文書 登記事項証明書 事業内容を明らかにする次のいずれかの資料 勤務先等の沿革、役員、組織、事業内容(主要取引先と取引実績を含む)等が記載された案内書 その他の勤務先等の作成した上記(1)に準ずる文書 直近の年度の決算文書の写し。新規事業の場合は事業計画書。

出典:出入国在留管理庁「在留資格「技術・人文知識・国際業務」

カテゴリー4

在籍企業がカテゴリー4の場合は、カテゴリー3の場合に提出する書類に加え、次の書類の提出が必要です。

前年度分の職員の給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表を提出できない理由を明らかにする次のいずれかの資料 源泉徴収の免除を受ける機関の場合:外国法人の源泉徴収に対する免除証明書その他の源泉徴収を要しないことを明らかにする資料 上記(1)を除く機関の場合 給与支払事務所等の開設届出書の写し 次のいずれかの資料 (ア)直近3カ月分の給与所得・退職所得等の所得税徴収高計算書(領収日付印のあるものの写し) (イ)納期の特例を受けている場合は、その承認を受けていることを明らかにする資料

出典:出入国在留管理庁「在留資格「技術・人文知識・国際業務」

転職時・職務変更時に求められる追加書類

ここからは、転職時・職務変更時に求められる追加書類について、「職務なし・職務変更あり」「転職あり・職務変更なし」のパターンに分けて解説します。

転職なし・職務変更ありの場合

転職なし・職務変更ありの場合は、変更後の仕事が「技術・人文知識・国際業務」ビザの活動範囲内であるかを確認してください。

変更後の仕事が活動範囲内でない場合は、在留資格を変更する必要があります。すると、手続き自体が「在留期間更新許可申請」から「在留資格変更許可申請」に変わるため、同許可申請に準ずる書類を提出しなければなりません。

具体的な提出書類については、出入国在留管理庁のウェブページ「在留資格「技術・人文知識・国際業務」」をご参照ください。

転職あり・職務変更なしの場合

転職あり・職務変更なしの場合、在留資格の変更手続きは必要ありません。ただし、転職前の会社で取得した在留資格の要件と転職後の職務に対する要件に相違がある場合は、更新時の審査で転職後の職務が転職前の職務とは別の職務とみなされる可能性があります。

したがって、転職したときは、「就労資格証明書」を取得しましょう。

就労資格証明書は、現在の在留資格の活動範囲内で働くことが可能であるかどうかを確認するための文書です。転職時には、転職先の企業の業務内容が、在留資格の活動範囲内であることを証明するために用いられます。

就労資格証明書を取得すれば、就労資格証明書の申請時に地方出入国在留管理局が転職先の会社情報を控えてくれます。結果、更新審査時に転職先の企業に関する資料を提出する手間が省けるでしょう。

逆に、就労資格証明書を取得していなければ、申請者は共通の更新申請の書類に加え、企業のカテゴリーに応じた書類を提出しなければなりません。

「技術・人文知識・国際業務」ビザを更新する際の注意点

「技術・人文知識・国際業務」ビザを更新する際の注意点を説明します。

  • 住民税の未納の有無を確認する

この注意点を押さえておけば、更新審査で失敗する確率が減ります。ぜひ参考にしてください。

住民税の未納の有無を確認する

「技術・人文知識・国際業務」ビザを更新する際は、本人の住民税課税証明書と住民税納税証明書を提出するため、あわせて住民税の未納がないかも確認しましょう。

未納を確認した際、納付期限が過ぎているのに納税していない「納期到来未納額」がある場合は、更新審査で不利になる可能性があります。それだけでなく、今後の永住審査で不利になる可能性もゼロではありません。

こうした実情を踏まえ、納期到来未納がある場合は、在籍する会社に相談してすぐに住民税を払ってもらいましょう。住民税を支払ってもらった後は、未納額がない住民税納税証明書を取得したうえで、地方出入国在留管理局の窓口に提出します。

まとめ

「技術・人文知識・国際業務」ビザの更新申請は決して難易度が高い手続きではありません。在留期間内に転職している場合は就労資格証明書を取得する必要があるなど、煩雑な手続きが発生する場合があります。

また多くの申請者は働きながら申請手続きを進めなければならないため、書類の不備や添付漏れが起きる可能性も捨てきれません。こうした事情を踏まえ、「技術・人文知識・国際業務」ビザの更新申請で不安を感じている方は、行政書士をはじめとした在留資格の専門家に協力を求めることをおすすめします。

記事の監修者

Eight Links 行政書士事務所 所長
蜂須賀 昭仁

2016年9月〜
VISA専門行政書士事務所
「Eight Links 行政書士事務所」を開業
専門分野 外国人在留資格申請、帰化許可申請
外国人の在留資格申請を専門分野とし
年間500件以上の相談に対応

講師実績
広島県行政書士会国際業務協議会 担当講師
中華人民共和国遼寧省鉄嶺市(外国人会社設立・経営管理)についての講師

詳しいプロフィールを見る

運営HP
広島外国人ビザ相談センター
https://hiroshima-visa.link/
広島国際結婚&配偶者ビザ申請代行センター
https://eightlinks.link/marriage/
広島永住ビザ申請代行センター

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広島帰化申請代行センター

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Eight Links 行政書士事務所 所長
蜂須賀 昭仁

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外国人の在留資格申請を専門分野とし年間500件以上の相談に対応

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